陸橋のネコ

陸橋を渡っていると、
向こう側の歩道を黒いネコが歩いているのが見えた。

ネコを見つけると
「ネコだ!」と口に出して近づいてしまう病気なので
早足で陸橋を渡って
ネコがいる歩道に降りた。

そのネコは
逃げもせず寄りもせず無視するわけでもなく
いつでも逃げられる姿勢を保ちながら
じっとこちらを見ている。

いや、「こちら」を見ているのではない。
「こちらの方」を見ているのだった。

その視線で察しがついた。

ネコとの距離を詰めないように気をつけながら
そっと陸橋の登り口から離れると、
その子はこちらに警戒しながらも
階段を上っていった。

陸橋を渡りたかったのだ。

4車線ある道路を
自動車がびゅんびゅんと走り抜けていく。
そこを渡るのは、
どんなに機敏なネコであっても危険なことこの上ない。

そんな環境にしてしまったことを申し訳なく思いながらも
建造物を利用して危険地帯を避けるネコの逞しさに感心しつつ
陸橋を後にしたのだった。

おしまい。

コメント / トラックバック 2 件

  1. 2009/01/13 21:03

    ではこちらもネコのネタを。
    ついさっき、うちのネコの鼻先に私の鼻先を近づけた状態で猫のからだをなでていたら、両者の鼻の間でパチッと静電気が発生し、ネコはあわてて逃げ出しました。
    この季節に毛皮をなでるのは危険です。特に自分がフリースを着ていたりすると。

  2. 2009/01/17 20:10

    @baldhatter

    ネコとそうなったことはないなー。まあ当然なりますよね。ひっかかれなくてよかったですね。

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